0001アイスのふたの裏 ★
2018/06/29(金) 01:54:33.46ID:CAP_USER9ホールフーズとPrimeの連携戦略を加速
米アマゾン・ドットコムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)。米ウエストハリウッドで行われたイベントで(2016年9月17日撮影)。(c)AFP/TOMMASO BODDI
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JBPRESS 2018.6.28(木) 小久保 重信
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53438
アマゾン・ドットコムはこのほど、これまで一部の傘下スーパーマーケットで展開していた会員向けの1割引特典を、全米に拡大した。
●Prime会員、米国の全ホールフーズ店舗で1割引
同社は、今年(2018年)5月半ば、傘下の高級スーパーマーケット「ホールフーズ・マーケット」でPrime会員が買い物をする際、数百種に上るセール品の価格が、さらに10%割引になるという特典の提供を始めた。
これは、当初は、米フロリダ州の28店舗のみを対象としていたが、5月末には、テキサス州やコロラド州など12州のホールフーズ店舗を加えた。さらに6月半ばには、ワシントン州、オレゴン州、ジョージア州、ハワイ州など10州を追加。これにより米国のPrime会員は、23州のホールフーズ店舗で、10%引きの特典が受けられるようになった。
アマゾンはこの時点で、最終的な目標は米国の全店舗で特典を提供することだとし、その進行スケジュールを速めていくとしていた。それから、わずか半月で同社はこの計画を完了させた。ホールフーズは現在、米国、カナダ、英国に約480の店舗を構えるが、その96%が米国にある。
●Prime Nowとの連携を19都市に拡大
アマゾンは、有料会員プログラムのPrimeとホールフーズとの連携を加速させている。例えば、今年2月には、アマゾンブランドのクレジットカードを持つPrime会員が、ホールフーズでの買い物で5%引きを受けられる特典を開始した。
同じく今年2月には、アマゾンのeコマース商品を最短1時間以内で配達する、Prime会員向けサービス「Prime Now」の対象商品に、ホールフーズの商品を加えた。
こちらは、当初、テキサス州のダラスとオースティン、バージニア州のバージニアビーチ、オハイオ州のシンシナティの4都市のみをサービス対象としていたが、3月には2都市を追加。4月に4都市、6月に9都市を追加し、今は合計19都市でサービスを提供している。
Prime Nowは購入商品の合計金額が35ドル以上になると注文できる。注文から1時間以内配送の場合は7.99ドルの配送料がかかるが、2時間ごとの受取り枠を指定する「2時間便」では、配送料はかからない。なお、アマゾンによると、会員は、ホールフーズの商品をPrime Nowを利用して購入した場合でも、店舗での購入と同じく、セール品の10%引きが受けられる。
●ホールフーズのアマゾン化戦略
アマゾンがホールフーズを買収すると発表したのは、昨年6月だった。その後、米当局などの承認を経て、買収手続きを完了したのは、昨年8月末。
米ウォールストリート・ジャーナルによると、ホールフーズの来店者数は、アマゾンが買収する以前、2年連続で減少していた。しかし買収手続きが完了した昨年7〜9月期から今年4〜6月期までの4四半期、いずれも前年実績を上回った。買収後、迅速に進めた、ホールフーズのアマゾン化戦略が奏功したようだ。
アマゾンは、先ごろ、米国のPrime年会費を従来の99ドルから119ドル引き上げた。これにより、消費者のアマゾン離れが起きるのではないかといった専門家の声も聞かれる。だが、米JPモルガンのアナリストは、米国のPrime特典には、会費の約6.6倍相当の価値があると指摘している。音楽聴き放題サービス「Prime Music」、前述したPrime Now、配送サービス(即日、翌日、2日便)、映像ストリーミングサービス「Prime Video」、電子書籍レンタルサービスなどの価値を積み上げていくと、その金額は784ドルになるという。
アマゾンは、年1回、Prime会員向けの大型セール「Prime Day」を開催しているが、このイベントの2018年版がまもなく始まる見通し。ホールフーズ商品の10%引き特典の全米展開は、そうしたタイミングで始まった。米ビジネス・インサイダーによると、アマゾンは、Prime Day期間中、ホールフーズ店舗でも何らかの特売イベントを開催する計画だという。