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◆懲戒請求事件についてA
 川村真文 大阪の弁護士 @K_masafumi

私は、懲戒請求への対応について、価値中立的に、法律的におかしいのではないかと
コメントしているのだけど、反差別への戦いだとコメントしてくる人達がいる。
それなら、煽られてやってしまった多くの素人ではなく、なぜ本丸の煽った人間に対して、
3億の損害賠償請求をしないのか。

なんか、ネトウヨとか言われてるみたいだけど(笑)、逆のパターン
(左が右の弁護士に懲戒請求をして、右の弁護士が対応)
でも同じことをコメントする。右とか左とか関係なく、法律的におかしいのでは?
という話。弁護士の専門性ってそこだからね。

「和解しなければ訴訟のどこが問題」と書いている人がいるけど、問われるべきは

「法律のプロが、先例によれば裁判所が100万円程度と評価するであろう請求について素人を相手に、
(総額)3億の請求が成り立つとして、(総額)5000万円を前提とする和解を提案することが問題か」だろう。


懲戒請求された側は被害者だと強調する人がいるけど、本来、加害者にも人権があるということを、
最も理解しているのが弁護士のはずなんだけどね。例えば、道を歩いていて、気に入らんといきなり殴られたら、
当然殴られた方は被害者で、殴った方は加害者なわけだけど、加害者にも、黙秘する権利もあれば、
弁護人をつける権利もあれば、基準をはずれた刑罰を受けない権利もある。
対応するのが、民事では、損害額を上回る賠償を求められないということなのだと思うのだけど、
弁護士への不当懲戒に対しては、100万の損害に対して、5000万払わせてもいいと思っている人が
結構いる。これは、理由なく殴った奴は、死刑にしていいというのとどう違うのだろう。

「和解しなければ訴訟のどこが問題」といった具合に、問題がないレベルまで抽象化して
正当化するのは、知識人がよくやる詭弁の手法だから、気を付けた方がいい。

訴訟対応を応援する同業者が多いのは、不当懲戒請求者という弁護士の敵を叩きのめすという
構図だからかもしれない。しかし、専門家の説明義務が言われる中、プロが素人の無知につけ
こむのはアンフェアだし、ひいては弁護士に対する信頼を損ねることになると思う。