有言実行

日経ビジネスより
アメリカのイマを読む
『中国に対する国家戦略の変更』

堀田 佳男
2015年5月13日(水)

 米国の有名シンクタンクが4月、「米保守派の本音」と呼べるほど強硬な対中政策に関する報告書を発表した。
 まず核心と言える部分を抜粋するので、お読みいただきたい。「中国はアジア地域で米国の力を試そうとしている。
米国は、そうした抵抗勢力と戦わなくてはいけない。そして彼らを打ち負かすための戦略を練り上げなくてはいけない」。

 打ち負かす(defeat)を口語訳すれば「やっつける」となる。
このような表現が全70ページの中で7回も使われている。米国と同盟関係にある日本に対して使うことはない。つまり、中国と既存の協調路線を模索する一方で、最終的には「やっつけるしかない」という考え方を表している。
 この報告書のタイトルは『中国に対する国家戦略の変更』