>>1続き
喫煙がどのように交通事故に関連するのか。
喫煙者が運転手だった場合のリスクについて、相田さんはこう推測する。

「例えば、たばこを吸いながらの運転は、火をつけたり、たばこを落とすなどしたりした時によそ見や不注意運転につながる可能性があります」
「ニコチン依存症は吸っていない時にストレスが高まるので、そのイライラが運転に影響したり、たばこによる心疾患や呼吸器疾患の不調も運転に影響したりする可能性があります」

また、今回の調査では運転中の喫煙ではなく普段の喫煙習慣を聞いているため、運転中の喫煙による不注意事故が少なく見積もられている可能性がある。
さらに、「交通事故死」の中には、直接喫煙が関わらなそうな鉄道事故や飛行機事故、歩行者や同乗者としての事故も含まれている。
相田さんは「そうした喫煙との因果関係が低そうな交通事故死を除いたとすれば、実際の喫煙と運転事故の関連はもっと強固であることが予想される」と話す。

その上で、今回の調査結果を受け、相田さんはこう願っている。
「たばこの煙は、肺がんなどの病気をもたらすだけでなく、喫煙者自身の安全を損ない、巻き込まれる人がいる可能性を重く受け止め、喫煙しながらの運転禁止など命を守る法的規制につなげてほしい」