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「パナマ文書」のパキスタン元首相に禁錮10年の判決
2018年7月7日 2時22分

各国首脳らの資金隠しなどを暴いた、いわゆる「パナマ文書」によって脱税などの疑惑が明るみに出たパキスタンのシャリフ元首相に対し、裁判所は禁錮10年の判決を言い渡しました。

パキスタンの首相だったナワズ・シャリフ被告は、各国の首脳や政治家らの資金隠しや課税逃れなどを暴いた、いわゆる「パナマ文書」をきっかけに、脱税などの疑惑が明るみに出て、去年10月、不正に得た資金でイギリスに不動産を購入したとして起訴されました。

パキスタンの裁判所は6日、シャリフ元首相に対し、禁錮10年と、800万ポンド、日本円でおよそ12億円の罰金を支払うよう命じる判決を言い渡しました。

シャリフ元首相は、妻の看病を理由にロンドンに滞在していて、6日の判決言い渡しも出廷しませんでした。

シャリフ元首相は、去年7月、最高裁判所の判決によって議員資格をはく奪されたものの、議会の与党の顔として、パキスタンの政界で影響力を保つとみられていました。

しかし、今回、禁錮10年という判決が出たことで、シャリフ元首相は収監を逃れるため国外にとどまるものとみられ、今月25日に予定されている議会下院の選挙を前に、シャリフ元首相が率いてきた与党は打撃を受けるとみられます。