2018年7月8日 10時17分

 活発化した前線がもたらした豪雨は、岡山県内に深い爪痕を残した。
県内初の大雨特別警報の発表から一夜明けた7日、時間がたつにつれて、深刻な被害が次々と判明。
総社市では工場が爆発したほか、倉敷市など各地で冠水による孤立が相次ぎ、岡山市などでも多くの住民が避難所に身を寄せた。
特別警報は午後に解除されたが、気象庁は「これまでの雨で地盤が緩んでおり、引き続き警戒が必要」としている。


 ◆「これまでに経験ない」

 6日深夜に爆発が起きた総社市下原の金属加工会社の工場周辺では、爆風で民家の瓦が飛ばされたり、ガラスが割れたりするなどの被害が出た。

 近くに住む女性(63)は自宅で「ドン」という爆発音を聞いた直後、燃えたアルミ片とみられる赤い物体が降ってきたため、思わずテーブルの下に身を隠したという。
屋根に穴が開いており、「何が起こったかもわからず、とにかく地獄のようだった。ここで死ぬのかと思った」と声を震わせた。

 工場から北約2キロの市立神在小学校では、入り口のドアの窓ガラス1枚にひびが入った。
当時、大雨で富原地区の約120人が避難しており、富原自治会長の下山茂さん(71)は「大雨と爆発という、これまでに経験のないことが起きた」と不安そうに話していた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20180708-OYT1T50023.html