廃刀とは混乱をふせぐための嘘

妖刀というものがある
最初に血を吸わせた者に取り付き、周囲に厄災をもたらしつつ宿命的に互いを吸い寄せ闘わせようとするものだ

このような力を持つ妖刀と呼ばれるものは、古来より名のある刀匠が死ぬ間際、思念を込めた最後の一振りに出現すると云われてきた。
古くは源平合戦から戦国時代を経て明治中期までその存在は確たるものとして知られていた。
それらの所在及び緒元を代々継承してきた関の刀匠たちは戦後の混乱期に再び収集し封印することに成功した。
そのうち名の知れた幾つかの名刀は関の刀匠たちによりレプリカが製作され国策として極秘裏に入れ替えられている。
鎮めらていたこれら20本の妖刀は平成30年の7月7日七夕、天ノ龍神の呪力により開放された

その後のこの刀の行方は洋として知れないが、これから起こる災厄は避けられないものとなるだろう