https://jp.reuters.com/article/us-bond-market-analysis-idJPKBN1K00GE

2018年7月10日 / 08:10 / 17時間前更新
焦点:債券ブーム終焉か、米国債市場で7割超が「額面割れ」
Kate Duguid
[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国債の相場が天井近くにあった2016年8月に発行された10年債は、取引開始直後からずっと値下がりが続いており、持ち直しの兆しは見えない。

これはほんの一例で、米国債市場は今、実に銘柄全体の75%で価格が額面を割り込んでいる。

16年8月発行の10年債の場合、入札時の需要こそ強かったものの、流通市場にデビューするや否や、売られ始めた。折しも当時は、長期金利が過去最低を更新してからほぼ1カ月が経過していた。足元の価格は額面未満で、利回りは2.833%と、発行時点で過去最低だった1.50%の表面利率のほぼ2倍に達し、これまでの総リターンは約8%のマイナスだ。

価格が反発しない限り、30年前の強気相場突入以降で初めて投資家がずっと損失を被り続ける事態になりかねない。

過去20年を振り返ると、米国債市場で額面割れの銘柄が半分を超えると、常に「救いの手」が差し伸べられてきたことが、ICEバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ米国債指数の動きから分かる。つまりそうした局面は米連邦準備理事会(FRB)の利上げサイクルのピークと一致し、その後金融緩和がやってきたからだ。

今回はどうだろうか。
(リンク先に続きあり)