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福島第一原発 放射性物質含む水の処分で公聴会開催へ
2018年7月12日 5時06分福島第一

福島第一原子力発電所にたまり続けている「トリチウム」という放射性物質を含む水の処分方法を決める参考にするため、国の有識者会議は、一般から意見を聞く公聴会を来月末に福島県と東京都で開催する方針を決めたことがわかりました。

福島第一原発の冷却などのために生じる汚染水を処理したあとの水には、取り除くのが難しい「トリチウム」という放射性物質が含まれ、現在、およそ89万トンが敷地内のタンクに保管されています。

こうした水の処分方法について国の有識者会議は、基準以下に薄めて海に放出するなどといった5つの処分方法について、一般の意見を聞く公聴会の開催を決めていて、場所や日程の調整を進めていました。

その結果、公聴会は、来月30日に福島県の富岡町、31日に郡山市で開催するほか、消費者の立場からも意見を聞くため、31日には東京都でも開催する方針を決めました。

公聴会は、公募で選んだ複数の市民から望ましい最終的な処分方法や時期、風評被害などの影響について意見を聞く形で行われる見通しです。

トリチウムを含む水の処分をめぐっては原子力規制委員会の更田豊志委員長が「基準以下に薄めて海に放出することが唯一でベストの選択肢だと思う」と述べています。有識者会議は、市民からの意見を踏まえて最終的な処分方法を国に提言することにしています。

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