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■広島市安芸区矢野

10年以上前、山の斜面の深さ2メートルほどのため池が、山の斜面が削れ砂で埋まった
神原さん(74歳)らは、「砂防ダムを造ってほしい」と訴えた

2018年2月 「砂防ダム」完成

集会所で開かれた説明会。
「これで安心じゃね」と住民らが言葉を交わす中、
県や市の職員が繰り返しこう訴えていたのを、神原さんは覚えている。

 「これで安心できるわけではありません。何かあったら必ず逃げて下さい」
https://www.asahi.com/articles/ASL7H5HSCL7HPTIL02C.html
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7月2日
16時41分 「平成30年台風第7号警戒情報」を発出

7月 5日
11時00分 気象庁会見『非常に激しい雨が断続的に数日間降り続き、記録的な大雨となるおそれ』
17時15分 【広島県】 災害対策本部設置

7月 6日
11時00分 気象庁会見『重大な災害の発生するおそれが著しく高くなり、今後、大雨特別警報を発表する可能性あり』

午後
神原さんは高校の期末試験を終えた孫の植木将太朗さん(18)を車で迎えに行き、
同じ団地内の孫の家まで送った
※孫の家は50メートルほどしか離れていないが、山の斜面に近い。

14時18分 安芸区全域に土砂災害の「避難準備・高齢者等避難開始」情報
夕方  広島県広島市や呉市など広島県南部で土砂崩れや浸水による救助要請相次ぐ

18時05分 安芸区矢野地区に避難勧告
18時50分 矢野地区から消防に災害発生の通報が相次ぐ

19時30分 母親が将太朗さんに「じいちゃんの家に避難してね」と電話で伝える、「わかった」と返事
2、3分後、将太朗さんから再び電話「まじでやばいよ」叫び声とともに、電話が途切れた
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180711-00000081-asahi-soci

20時17分 安芸区矢野地区に避難指示
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砂防学教授
「砂防ダムだけで命は守れない。ダムを過信せず、早めに避難すべきだ」
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20180716-00000042-ann-soci


神原さん(74歳)
「いくら役所の人に『安心しちゃいけん』と念押しされてもね、
やっぱりダムができてうれしかったし、安心してしまったんよ」。そう振り返る。

あの後、崩れた団地を歩き回り、将太朗さんの名前を呼んでみた。返事はなかった。