https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180713-00000052-asahi-soci

200年近く前に作製された国内最古とされる昆虫標本の展示が14日から、東京・本郷の
東京大学総合研究博物館で始まる。公開されるのはアオスジアゲハやクロアゲハ、ハンミョウ、
ギンヤンマなどの約72種。傷みもあるため最後の公開になる可能性があるという。

この標本は、江戸時代末期の旗本で本草学者だった武蔵石寿(むさしせきじゅ)(1766〜1861)が、
天保年間(1830〜44)に作った。綿の上に置いた標本にドーム状のガラス容器をかぶせ、
裏側に和紙を貼るという独特の作製法によっている。

標本は昆虫以外にもクモ(蜘蛛)やトカゲ(蜥蜴)、コウモリ(蝙蝠)など、漢字で書くと
虫へんが付く動物も含まれている。当時「虫」と認識されていた生き物の範囲もわかる。


武蔵石寿による昆虫標本。直径6.7センチの円形ガラス容器にマイマイカブリ(上段左)や
ハグロトンボ(下段左)などが収められている(矢後勝也さん提供)
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20180713-00000052-asahi-000-view.jpg