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病気療養中の小澤征爾さん 長野で9か月ぶりの指揮
2018年7月28日 18時54分

ことし3月から病気の療養に専念していた世界的な指揮者の小澤征爾さんが、28日、長野県で開かれた音楽塾の公演で、去年10月以来9か月ぶりに指揮をとり、集まったファンたちに元気な姿を見せました。

小澤征爾さん(82)は、ことし3月、心臓の弁がうまく機能しない「大動脈弁狭さく症」と診断され、予定されていた公演をキャンセルして、入院して手術を受けたあと、自宅で療養を続けてきました。

小澤さんは長野県山ノ内町のホテルで行われている、みずからが主宰する音楽塾、「小澤国際室内楽アカデミー奥志賀」に今月22日から参加し、28日の演奏会の最後に指揮台に上がりました。

指揮は当初は予定されていなかったものの、みずからの希望で急きょ実現したということで小澤さんはベートーベンの「弦楽四重奏曲第16番」をいすに座ったまま、およそ10分にわたって指揮しました。

時折、いすから立ち上がる場面もあり、短いながらも熱のこもった指揮に客席から大きな拍手が寄せられていました。

静岡県から訪れた男性は「小澤さんが登場して本当に驚き感動しました。お元気な姿を拝見でき、これからも頑張って舞台に立っていただきたいです」と話していました。

事務所によりますと、小澤さんが指揮をとったのは去年10月以来9か月ぶりで、小澤さんはこのあとも自宅で療養を続けながら本格復帰を目指すということです。