工事中の西村記念館の前でガイドから西村伊作と大石誠之助の関係について聴く参加者=2018年7月28日、和歌山県新宮市新宮
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 明治時代の「大逆事件」で犠牲になった新宮市の医師大石誠之助(1867〜1911)や大石に縁のある名誉市民3人のゆかりの場所をたどる市民向けツアーが28日、開催された。大石が1月に11人目の名誉市民になったのを記念し、市が企画した。

 参加したのは男女10人。市観光ガイドの会の栗林確(つよし)さん(75)の解説を聴きながら市街地を歩いた。

 スタートは作家中上健次(1946〜92)の生誕地そばの市人権教育センター(同市春日)。「健次は亡くなる前、『大逆事件を書きたい』と言っていた。残念です」と栗林さん。次に訪れたのは建築家西村伊作(1884〜1963)の自宅で、国の重要文化財になっている西村記念館(同市新宮)。西村は大石のおいにあたり、その深い関係を参加者は学んだ。

 大石と知り合いだった作家佐藤…

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朝日新聞 2018年7月29日03時00分
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