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ビジネス
2018年8月3日 / 18:52 / 3時間前更新
米6月貿易赤字は7.3%増、1年7カ月ぶりの大幅増加
[ワシントン 3日 ロイター] - 米商務省が3日発表した6月の貿易収支の赤字額は前月比7.3%増の463億4800万ドルと、増加率が2016年11月以来、1年7カ月ぶりの大きさとなった。米農家は4月と5月に大豆を前倒しして輸出したが、6月はこうした輸出押し上げ要因がなくなった。また原油高で輸入額が増えた。市場予想は465億ドルの赤字だった。

5月の赤字額は当初発表の430億5300万ドルから431億8600万ドルに改定された。

米政権は340億ドル相当の中国製品に輸入関税を課し、中国も同様の報復措置を取った。米農家は4月と5月に、中国が7月上旬に米国に対する報復関税を導入する前に大豆を前倒しして輸出した。この結果、貿易赤字が縮小していた。

実質の貿易赤字を示すインフレ調整後の貿易赤字は793億800万ドルだった。5月は754億7100万ドルだった。7月27日に発表された第2・四半期国内総生産(GDP)によると、貿易はGDPを1.06%ポイント押し上げる方向に働いた。第2・四半期GDPは年率で4.1%増だった。

政治的に問題になることが多い対中貿易赤字は、6月は0.9%増の334億8400万ドルだった。

6月はモノとサービスの輸出が0.7%減の2138億900万ドルだった。消費財の輸出は14億3300万ドル減少。医薬品が6億1900万ドル減少したことが押し下げ要因となった。資本財や自動車・同部品の輸出も減少した。

一方、石油輸出は過去最高水準となった。

モノとサービスの輸入は0.6%増の260億1580万ドルだった。消費財と原油の輸入が増えた。石油輸入は、原油高を反映して14年12月以来の高水準となった。輸入原油の平均は1バレル=62.42ドルと、14年12月以来の高水準となった。コンピューターや通信機器の輸入は減った。