兵庫県明石市消防局に勤務する30代の男性消防士長が3月中旬、後輩の消防士を点滴の「練習台」として注射針を2回、腕に刺していたことが、同局への取材で分かった。傷害罪に当たる可能性があり、報告を受けた上司が口頭で厳重注意した。

消防士長は、医師の指示を受けた上で注射や点滴などの医療行為ができる救急救命士を目指し、4月に養成学校への入学を控えていた。

同局によると、消防士長は当直勤務中の仮眠室で、20代の男性消防士に練習台になることを依頼し、同意を得たという。救急用資材の点滴針を使っており、消防士にけがはなかった。消防士長は「二度とやりません」と謝罪した。

救急救命士法に基づく資格があったとしても、医師の許可なく注射をするのは違法という。山本徹消防局長は、神戸新聞社の取材に対し「同意があったとしても傷害罪に当たる可能性があり、不適切だ。指導を徹底する」と話した。(藤井伸哉)

8/9(木) 8:13
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