サマータイム制導入に強く反対します。(2/2)

サマータイム制導入により生じる不都合を列記しますと、
(1) 国民は身の周りの各種の時計、パソコン、スマフォを始め、あらゆる電子情報通信機器、
家電製品の時刻表示を毎年、春に2時間進ませ、秋に2時間遅らせて元に戻すという面倒で
無意味な時刻合わせ作業をやらねばなりません。

(2) 予約時刻の勘違いなど日程の修正・変更上の混乱がしばしば起こり、社会生活全般に
悪影響を及ぼすでしょう。これにより発生する時間の浪費、生産性の低下などの経済的損失
は相当な額に上ると予測されます。

(3) 春秋の時刻切替え時に身体の変調を訴える人が多いことが欧米の導入国で以前から
ずっと問題視されています。日本でも同じ症状の人が現れるでしょう。

(4) サマータイム制は高緯度の欧米の国々には有効かも知れませんが、中緯度でモンスーン
気候帯の日本では夏の夜は蒸し暑くて空も暗く、祭りや花火大会以外は冷房を効かせた室内で
過ごすのが普通で、暗がりの中の灯りに情緒を感じる文化です。欧米のような夜、屋外で日照を
享受する文化はありません。国民はサマータイムの恩恵を享受できません。

(5) サマータイム制は「省エネルギー」どころか逆に「増エネ」になるとの研究がサマータイム
廃止議論の度に欧米で発表されて来ました。中緯度の日本では増エネルギーになるでしょう。

(6) 導入により新旧取り混ぜ国内の全てのコンピューター系が影響を受けます。その対応
作業に掛かる労力と経費ですが、2000年問題の経費が1兆5千億円と言われていましたので、
今回の導入経費は数兆円に上るとの見通しがあります。

(7) その導入作業のために日本のIT技術陣が総動員されて疲弊し、他の重要な仕事の
実行が妨げられ、国際競争力が低下するでしょう。

(8) 導入されれば、サマータイム対応に必要不可欠な数多くの修正プログラムが世の中に
出回りますが、それに便乗してマルウェア(悪意のプログラム)がばらまかれるでしょう。サイバー
テロの格好の標的になると情報セキュリティの専門家たちが警告しています。

以上より、結論として、サマータイムの導入は有害無益、百害あって一利なしと考えます。
国の時刻体系をもてあそぶのは止めて頂きたいです。