家畜同然の扱いに怒り 貧困ビジネスを裁判で告発! 千葉・八千代
http://www.zenseiren.net/osirase/news/2012/2136/2136.html
病気で生活保護を受けるようになり、千葉・八千代市にあるNPO法人エスエスエスの無料低額宿泊所・八千代荘に自治体からの紹介で入居した会員の4人が、
6月8日、エスエスエスを相手取って千葉地裁に裁判を起こしました。
劣悪な生活環境なのに、生活保護費から不当な入居費用などを徴収され、「人間らしく生きる権利を奪われた」として、
その返還や慰謝料など1520万円の損害賠償を求めています。

「建物は元スーパーの社員寮で古く、見取り図にあるように、6畳2間とダイニングのスペースに、5人が入居していた。
1人2畳半で、布団を敷くスペースしかない。布団も以前からの使い回しで汚れていて、綿が偏っていた。
仕切りは石こうボードで、エアコンが2部屋にまたがるので上部60センチは空いたまま。個人部屋の入り口はアコーディオンカーテンで鍵はない」と話します。
「食事は朝と夜のみで、冷えたレトルトのおかずとご飯、少しの漬物と、みそ汁もインスタント。食事時間も15分と決められ、寮長が見張り、みんな黙々と食べていた」
「風呂とトイレは共同で、入浴は週3日、1人分の時間は15分たらず。湯を張る間もない。
トイレットペーパーも5人で1か月9ロールまでで、とても足りない。洗濯も週3回の決まりだった」

このような住環境で、使用料(家賃)は月4万6000円、食費が2万9000円、水道光熱費1万1000円、雑費2000円の8万8000円が徴収されました。
手元に残る保護費は約3万円で、昼食代や足りないトイレットペーパー、洗濯洗剤、食料などを買うと、就職活動のための背広代も買えず、交通費にも不自由するほどでした。
小山内さんは、「刑務所みたいで精神的にも苦痛だった。
仕事を探し引っ越したいと市役所の生活支援課に話しても、『まだ早い。もっと貯金をしてから』などと言われ、エスエスエスに丸投げの状態だった」。
原告4人と生活と健康を守る会の関わりは、八千代荘の入居者が、会員でもある市会議員に助けを求め、民間アパートに入ることができたことから。
そのうわさを聞いた4人(入居期間2009年〜10年)も個別に相談に行き、八千代荘から民間のアパートに移って落ち着いた生活に戻ることができました。

「八千代荘では入居者に正しい情報を隠し、『出ると保護を打ち切る』とか、不満を言うと強制的に退去させ路上生活を強いるなど、
入居者に恐怖感を抱(いだ)かせていた。私たちは、生活保護費のピンハネをするエスエスエスの金の卵を生むニワトリであり、家畜同然だったから」