■「弔い選挙」様相がより鮮明に

 もともと地元ラジオのパーソナリティーだった玉城氏は、沖縄では保革を問わず幅広い支持を集めている。呉屋氏も沖縄経済界の重鎮。2人がタッグを組めば“オール沖縄”の体制が整う。

 玉城氏が出馬したら、知事選はどうなるのか。自公が推薦する佐喜真淳・宜野湾市長に勝てるのか。ジャーナリストの横田一氏はこう言う。

「翁長氏が遺言で指名した2人が動けば、自公が警戒する『弔い選挙』の様相はさらに色濃くなります。
佐喜真陣営は、翁長氏の経済政策を批判する戦略を取るつもりでしたが、『死者にムチ打つ』ようなやり方を、特に公明党の支持層が嫌がっているようです。
もともと沖縄公明党の支持層は米軍基地の新設に慎重ですから、強引な選挙戦略を取れば、公明票の一部がオール沖縄に流れる可能性もあるでしょう」