11歳日本人少女が異例プロデビュー=インド伝統舞踊、熱意認められる


【ニューデリー時事】父親の転勤に伴ってインドで育った小5の富安カナメさん(11)が2日、
ニューデリーで行われた公演で、インド四大伝統舞踊の一つ、「バラタナティヤム」のプロとしてデビューを果たした。
同舞踊の権威である指導者は、富安さんの熱意と努力を評価し、
「開校後44年間で初めて、14歳以下でのプロデビューを認めた」という。
 
富安さんは4歳だった2011年、外で運動する機会が少ないインドでの生活を懸念した
母の勧めでバラタナティヤムを始めた。やがて「本格的なメークを施し衣装を着て、
ステージで踊りたい」という思いを募らせ、8歳の時、インド政府から文化勲章を受章した権威、
サロジャ・バイディヤナタン校長(81)の学校の門をたたいた。
 
南インド発祥のバラタナティヤムは、鈴を付けた足を力強く踏み鳴らす演技が特徴。
下半身や体幹の強さが求められる。
校長は「本来は8歳以上で入学し、最低7年間は練習を積まなければデビューさせない」と話す。
 
ただ、指導の中で「踊りへの関心が高く、賢く優れた踊り手」という富安さんにほれ込み、
異例の早期デビューを認めた。
 
富安さんは2日の公演で、ヒンズー教のクリシュナ神に恋する乙女の踊りなどを熱演。
演技を終え、「舞台でライトが当たった瞬間、緊張が楽しさに変わった。
今後は他人にも踊りの楽しさを教えられるようになりたい」と生き生きした表情で語った。
(2018/09/03-05:43)

時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018090300118
2日、ニューデリーで行われたインド伝統舞踊「バラタナティヤム」の舞台で踊る富安カナメさん
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