台風21号では、近畿を中心に高潮が発生し、浸水などの被害が出ましたが、気象庁が当時の潮位を詳しく分析した結果、大阪港で3メートルを超えるなど、近畿と四国の6の観測点で一時的に観測史上最も高い潮位を超えたことがわかりました。

気象庁によりますと、台風21号の際の各地の観測点の潮位を詳しく調べた結果、近畿と四国の6の観測点で観測史上最も高い潮位を超えていたということです。

このうち、大阪港では午後2時半前に3メートル29センチを観測し、57年前の昭和36年の第2室戸台風で観測された2メートル93センチを一時的に超えたということです。

また、和歌山県御坊市で午後1時前に3メートル16センチ、神戸港で午後2時すぎに2メートル33センチ、徳島県の阿波由岐で正午すぎに2メートル3センチ、和歌山県の串本町で午後1時半前に1メートル73センチ、和歌山県白浜町で午後1時すぎに1メートル64センチを観測し、いずれも観測史上最も高い潮位を一時的に超えました。

気象庁は、大阪湾の沿岸や紀伊水道沿いで、台風の中心付近の気圧が低いことで海面が上昇する「吸い上げ」効果と、海岸に向かって吹く強い風で海水が吹き寄せられて潮位が上がる「吹き寄せ」効果が重なったことで、記録的な高潮になったと分析しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180905/k10011610741000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_006