関西空港 鉄道橋も横ずれ、復旧長期化も 道路修理の後か
毎日新聞2018年9月6日 15時00分(最終更新 9月6日 15時00分)
https://mainichi.jp/articles/20180906/k00/00e/040/344000c

 関西国際空港と対岸を結ぶ連絡橋にタンカーが衝突した影響で、道路下にある鉄道橋も約50センチ横ずれしていたことが、明らかになった。レールにもゆがみが見つかり、電気を送る架線も損傷。鉄道橋を保有する新関西国際空港会社は、「鉄道の再開には相当の時間がかかる」と話した。

 同社などによると、連絡橋の道路(下り線)の橋桁が、タンカー衝突で数メートル押し込まれた。この部分の道路から約2.5メートル下にある線路は、鉄板で囲まれた鉄道桁に敷設されている。上部の道路桁とともに鉄道桁も押し込まれ、約50センチ横ずれしたとみられる。この影響で上下線2本のレールもゆがみ、架線も損傷したという。
 鉄道桁(長さ98メートル)そのものに損傷はなく、鉄道再開には桁を元の位置に戻し、線路や架線などを補修する必要がある。鉄道桁の補修工事は同社などが実施。JR西日本と南海電鉄が鉄道橋を共用しているが、線路や架線については、JR西が修理することになるという。
 新関空会社によると、鉄道桁の補修は、より損傷が激しい上部の道路桁の修理後になる見通し。ただ同社は同時に補修する方法も模索している。担当者は「鉄道再開のめどは立っていないが、なるべく早く復旧させたい」と話した。【山下貴史】