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アスピア明石(兵庫県明石市東仲ノ町)に入居する大手玩具店「トイザらス明石店」の賃料を巡る訴訟について、同店を運営する「日本トイザらス」は11日までに、上告受理の申し立てを取り下げた。賃料増額を認めた6月の控訴審判決が確定した。同店は入居を継続し、営業を続ける。

 アスピアは明石駅周辺再開発事業として、2001年11月に開業。同店は広さ約3200平方メートルで、核テナントとしてオープンした。

 アスピアを運営する市の第三セクター「明石地域振興開発」は16年2月、固定賃料について月270万円から月約850万円への増額確認を求めたが、神戸地裁明石支部は17年3月に請求を棄却したため、同市が大阪高裁に控訴していた。

 控訴審判決などによると、賃料は固定と歩合を併用する方式だが、売り上げが伸びず実質的には固定賃料のみで推移。その後、三セクが賃料増額を求めたがトイザらス側が拒否した。

 判決理由には「著しく低水準の賃料で推移」などの指摘があり、裁判所の鑑定によって適正賃料を月額386万円と認定し、賃料増額を認めた。

 トイザらス側は、今年7月12日、控訴審判決を不服として最高裁に上告受理の申し立てをしたが、9月6日に取り下げ、同7日に受理された。

 日本トイザらス広報は「司法判断を真摯(しんし)に受け入れた」とコメント。明石地域地域開発の担当者は「アスピア明石の中では店舗面積が最も広く、集客がにぎわいに直結することに変わりはない。今後も施設全体の活性化に向け、一緒に取り組んでいきたい」と話した。(藤井伸哉)

9/12(水) 18:58
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