第2次政権発足以来、安倍が国内外で数多くの成果を出しているのは確かだ。
ニュートラル状態だった日本経済はアベノミクスによって、少なくともローギアか、セカンドギアに入った。
デフレの影響で97年から停滞傾向にあった名目GDPは政権発足からこれまでに約12%上昇。
失業率が2.4%に低下する一方で、高齢化に伴う人口減少にもかかわらず労働力は5%増加した。
労働力人口に占める女性の割合は10%増え、25歳以上の労働力率は今やアメリカを上回る。

安倍政権の下、日本は自由貿易の旗手となった。
アメリカが離脱表明した後のTPP(環太平洋経済連携協定)の交渉では、残る11カ国での署名に向けて主導的役割を果たした。
EUとの経済連携協定(EPA)にも署名。
合わせると世界のGDPの3割を占める日本とEUの協定は、1対1の自由貿易協定としては過去最大規模のものとなる。
かつて貿易障壁で知られ、リンゴからスキー板まであらゆるものの輸入に抵抗していたあの日本がだ。