私たちの祖先はどこから来て、どういう過程をへて今の「日本人」になったのか――。国立遺伝学研究所などが10日、現代人と古代人のゲノム(遺伝情報)解析・比較を通じて明らかにする新プロジェクトについて発表した。

 日本人のルーツに関しては、1万数千年前に始まる縄文時代と、3千年前ごろに始まるとされる弥生時代の2回にわたり、日本列島の外から人々が渡来し、混ざり合って今の日本人ができあがったとの説が有力だが、決定的な証拠はない。

 沖縄から北海道まで全国各地の50集団、計500人の現代日本人と、国内の遺跡などから出土する縄文人や弥生人の人骨など百数十体のサンプルからゲノムを抽出して解析。海外のサンプルとも比較し、いつどこから来て、どのように日本列島内を移動して定着し、今の日本人を形成したかを解明する。

 近年、古代人のゲノム解析は盛…

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朝日新聞デジタル 2018年9月16日17時00分
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