トランプ関税攻撃、中国の致命傷にならない訳
https://jp.reuters.com/article/column-trump-tariff-china-idJPKCN1LY0V6

[18日 ロイター] - トランプ米大統領が仕掛けてくるいかなる関税戦争に対しても、中国は勝利を
収める準備が万端整っている。

その戦略はいたってシンプルで、「独裁資本主義」という同国の伝統に集約される。

中国政府は思いのままに利益水準を調整したり、大量の労働者を雇用し続けたりすることが可能だ。

自国通貨の人民元を10%切り下げる可能性もある。人民元に対する米ドル高の影響も踏まえると、新たなトランプ関税の
効果の大半は無力化される可能性がある。

中国にとっての恩恵は、これが長期戦だということかもしれない。「関税は、中国の企業と経済が合理化し、一段と
競争力と収益力を高める助けとなる可能性がある」と、米中商工会議所(シカゴ)のシバ・ヤム会頭は言う。
要するに、ホワイトハウスにとって、あらゆる面で勝ち目がない、ということだ。

途中で多少の痛みは伴うかもしれないが、中国指導部の多くはトランプ氏が2020年の米大統領選挙で敗北するか、
今年11月の中間選挙で民主党が圧勝すると予想しており、米次期政権が関税を削減し、通常の自由市場の現実に
戻るまでやり過ごすことができると考えている。

もちろん、習主席は選挙に勝つ必要などない。「終身国家主席」の同氏は、独裁資本主義システムを完全に手中に収めている。