不正な融資をきっかけに抜本的な経営体制の見直しを迫られている静岡県のスルガ銀行の創業家が、関連会社などを通じて保有するおよそ15%の株式を売却する意向を示し、株式の買い手が決まれば、銀行は、創業家の影響のない形で立て直しを急ぐことになります。

スルガ銀行は、投資用不動産向けの融資で書類の改ざんなどの不正に多くの行員が関与していたことが明らかになり、抜本的な経営の見直しを迫られています。

今回の不正をきっかけに、創業家出身で長年、経営トップを務めてきた岡野光喜前会長が今月、辞任しましたが、関係者によりますと、創業家側は銀行に対し、関連会社などを通じて保有しているおよそ15%の株式を売却する意向も示しているということです。

また、売却で得られた資金で、関連会社などがスルガ銀行から受けていた融資も返済する意向だということです。

株式は、市場で売却するのではなく、投資家などに譲渡するとみられます。

スルガ銀行は、一連の不正な融資を調べた第三者委員会から、法令を守る意識が銀行全体として極端に欠如していたと厳しく指摘されましたが、株式の買い手が決まれば、銀行は、創業家の影響のない形で立て直しを急ぐことになります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180921/k10011639731000.html