本庶佑(ほんじょ・たすく)さんは、NHKのインタビューに対して、これまでの研究を振り返り、
「自分が何を知りたいか、はっきりしていないと研究というものはぶれてしまう。何ができるかでなく、何が知りたいかであって、できることばかりやっていると目標を見失う。常に何が知りたいか問いかけながら研究をやってきた」と述べました。

また、受賞に結びついた信念として「教科書がすべて正しかったら科学の進歩はないわけで、教科書に書いてあることが間違っていることはたくさんある。
人が言っていることや教科書に書いてあることをすべて信じてはいけない。『なぜか』と疑っていくことが大事だと思っている」と話していました。

そのうえで、基礎研究を積み重ねてきたみずからの成果を踏まえて「基礎研究というのは一般的に地味で、直接患者さんを治療をするわけではありません。
ただ、医者として治療できる人数は何百人か何千人ですが、基礎研究で、このような結果が出たときは何百万人という人を救えるし、自分が死んだ後も続くわけですから、そういう意味では基礎研究はすばらしいと思う」と述べ、その意義を強調していました。

ノーベル賞の本庶さん「知りたいこと問いかけながら研究」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20181001/k10011654101000.html