0001アルカリ性寝屋川市民 ★
2018/10/02(火) 19:19:41.65ID:CAP_USER9汗ばむ陽気の9月中旬。飲食や音楽などを楽しむ複合イベント「にし恋マルシェ」が、西区の堀江エリア一帯で開かれた。例年約3千人が訪れる会場で初の試みが、希少種の「土佐あかうし」の串焼きやコメ、シソの物産展、丸太切りコンテストを出展する高知県嶺北(れいほく)地域にある本山町(汗見川地区)との交流プロジェクトだ。
■地名のルーツ
カフェや服飾の店が集まる“おしゃれの街”堀江は近年、マンション建設が加速し、大阪市内でも人口が急増しているエリアの一つ。市は児童数増加への対応を迫られ、運動場や教室不足、待機児童対策などに知恵を絞る。
一方、嶺北地域は四国のほぼ中央にあり、大半が山林。同県大豊町、本山町、土佐町、大川村の4町村を指し、人口は計約1万1千人。このうち本山町の人口は約3500人だが、約400人が暮らす大川村は、村議のなり手不足から議会の廃止を提案したことが波紋を広げるほど過疎に直面している。
両者の結び付きは、江戸時代にさかのぼる。西区の「白髪橋」という地名のルーツとされるのが嶺北の「白髪山」で、切り出した銘木のヒノキを大坂へ運び、木材市場で取引された縁がある。西区には土佐藩の蔵屋敷跡があり、「土佐堀川」や名物を冠した「鰹(かつお)座」といった地名もその名残だ。
■郷土愛育む
この経済交流に着目したのが高知大。昨年から両者の関係について地理学の観点から研究を深め、さらにこれからの関係構築を模索してきた。
高知大の梶英樹・地域コーディネーター(45)は「過去に培い、共有した歴史は唯一のもの」と交流の価値を強調。人脈やアイデアを駆使し、「待ちの姿勢ではなく、自らが協働し合える関係を築けるのではないか」と話す。
マルシェ実行委員の一人で、神職の山本晃道さん(46)は「地元の歴史を理解すれば郷土愛が生まれる」と展望し、「人やモノが往来することで課題解決の糸口を探りたい」と思いを巡らせる。
■もう一つの故郷
嶺北地域では来年7月から、カヌーや登山などの「アウトドア」や「生活文化」、「食」をテーマとした観光博覧会「土佐れいほく博」を開く予定で、同県が全国に向けてPRを続けている。
交流については議論を重ねており、大阪からは自然体験のバスツアーを組む案などの構想が膨らむ。マルシェに関わった地元の会社役員、辰井英樹さん(44)は「地方には都会にない魅力がいっぱいある。堀江に住みながら、ふるさとがもう一つあると言えるほどの協力関係が築ければ」と期待する。
大阪日日新聞 2018年10月2日
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/181002/20181002033.html