そのアカウントは、「こういう人が好み。エッチしたい」などのコメントとともに男性の裸の写真を投稿しており、同級生たちが変だと気づくきっかけとなった。
被害に遭った女子高生は「抗議のメッセージを送っても無視されて、逆に友達にメッセージを送られて、とても困りました」
「私がインスタに投稿した写真とまったく同じものを投稿されたこともありました」と振り返る。

インスタグラムでは、嫌がらせやいじめ、なりすましなどは運営会社に報告できる。彼女も運営会社に通報したが、該当アカウントに顔写真は登録されておらず、
名前の一部が伏せ字になっていたため、「これだけではなりすましと言い切れない」と判断されてしまった。
気分は悪いがどうしようもなく、友人たちに「なりすまし」ということを周知してブロックさせていったら、いつの間にかアカウントが削除されていたそうだ。

「すごいストレスだったし、いじめだったと思っています。犯人は誰だろうってずっと気になっているけど、いまだにわからないままです」

インスタグラムでいじめが起きる理由は、中高生がメインに使うコミュニケーションツールだからである。
また、複数アカウントが作れ、匿名での利用が可能な点もこの傾向を促進している。

なりすまし以外にも、「コメント欄で悪口や個人情報を書かれた」「DM(ダイレクトメール)で『ブス、デブ』という悪口を送られた。
アカウントを作り直しても、またDMが送られてきた」などのいじめが多数起きているようだ。

中には、画像を無断使用されたケースもある。以前、「高校生の娘の写真を利用して卑猥な画像を作成された」という相談が筆者に寄せられた。
顔はその子のものだが、首から下は別の女性の裸の写真を合成して投稿されたというのだ。

■もし被害者になった場合、どうすればいい? 

実際に自分や子どもがインスタグラムで、いじめや嫌がらせ、なりすまし被害を受けた場合、どうすればいいのだろうか。

まず運営会社に通報するといい。権利侵害などが認められれば、運営会社によりアカウント削除などの対応をしてもらえる。
なお、なりすましの場合は、自分こそ当人であることを証明するための写真入りの身分証明書の写しなどが必要となる。