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安倍首相、ブレグジット後の英国をTPPに歓迎と 英紙に
2018/10/08 5時間前

日本の安倍晋三首相は、欧州連合(EU)離脱後の英国を「両手を広げて」環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に歓迎すると英紙フィナンシャル・タイムズに述べた。首相はさらに、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との首脳会談や、改憲議論に決着をつけることに意欲を示した。

安倍首相は、ブレグジット(英国のEU離脱)によって英国は欧州への玄関口ではなくなるものの、「世界的な力」をもつ国であり続けると話した。さらに、英国とEUに、「合意なし」ブレグジットを避けるよう「見識」を活用してほしいと呼びかけた。

TPPは、日本、カナダ、オーストラリア、マレーシアなど11カ国が参加する通商協定。

ドナルド・トランプ米大統領は就任直後の2017年1月、TPP離脱を命令した。今年4月には復帰検討を指示したものの、その直後に「米国にとって良くない」と復帰の見通しを否定した。

英国のEU離脱派は、EUを出た方が英国に有利な貿易協定をより簡単に締結できると主張しているだけに、英国をTPPに歓迎するという安倍氏の発言は離脱派に好感される可能性が高い。

英国は来年3月29日にEUを離脱する予定。
英国がTPPに参加するには、EUの関税同盟を離脱し、独自に関税を決める必要がある。

フィナンシャル・タイムズ(FT)の取材に対して安倍首相は、ブレグジット後のEUと英国の関係を事前に決めないまま離脱を実施する「合意なし」ブレグジットの可能性に懸念を示した。
「双方が見識を提供して、せめていわゆる乱暴なブレグジットは避けられるよう期待する」と、FTは安倍首相の発言を伝えた。

同紙によると首相はさらに、日本企業にとって移行期間を確保する重要性を強調し、「ブレグジットが日本企業を含めた世界経済に与えるマイナスの影響を最小化できるよう、心から願う」と述べた。
(リンク先に続きあり)

(英語記事 Brexit: Japan 'would welcome' UK to TPP says Abe)