漫画村を全著作者が損害賠償請求したら総額はいくら?
2018年5月14日

賠償金は数百億円から数千億円!?
漫画村で閲覧可能にされた作品の全著作者が損害賠償請求したら、総額はいくらになりますか?

荻原弁護士
損害額は、請求する側が算出する必要があります。
漫画村の場合は、単純に物を転売された場合と異なり、複製が容易な著作物を閲覧させるという形態ですので、どのように損害を算定するかを考えなければなりません。

ひとつの考え方として、本来であれば売れた商品が売れなくなったというものがあります。
今回のケースでいえば、漫画村で閲覧されたものは、本来であれば正当な商品が買って読まれる商機を奪ったということになります。

著作権法では、このような考え方により損害額の推定のための規定をいくつか設けています。
実際の計算は複雑な部分もありますが、概要、次のいずれかの方法を取ることが可能です。

漫画村への訪問者数が数億ならば、一冊あたりの利益を数百円とすれば、全体で数百億円から数千億円以上の損害額が推定は一応可能になります。

漫画村に類似する侵害行為は、今後も生じてくることが考えられます。
個別の損害賠償事件としての性質もありますが、コンテンツ産業として、法整備も含めての対策が必要といえます。

https://lmedia.jp/2018/05/14/85336/