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1年以上音信不通だったので、ただただびっくりしている」。
男の母親(70)は1日、産経新聞の取材にこう語った。

 家族や捜査関係者によると、男は和歌山県中部の出身。高校中退後、県内で土木作業の職を転々としていたが、昨年6月、車で日本一周の旅に出た。

 家族とも連絡を絶って約1年後、奈良県の山間部で動かなくなっている車が見つかった。家族が山中を捜したが見つからず、最悪の事態も想定されていた。

 しかし、男は今年7〜8月、和歌山県内で放置自転車を乗り去り、四国方面に向かっていた。9月上旬、愛媛、香川の県境で樋田容疑者に声をかけられ、行動を共にするようになった。

 「いつもサングラスをしているな」とは思ったが、気に留めず、愛媛、広島、山口と移動し、各地の道の駅で野宿した