>>567

その段落全文を訳しておく。

1.8メンタルヘルス

頻繁に引用される大麻使用の悪影響は、ユーザーの無秩序な思考、幻覚および
妄想を経験する精神病のリスクが増大することである。

急性大麻中毒の報告が頻発しているが、薬物の効果が低下した後は、短期間の
精神病状態は沈静化する。

ヒトの集団研究は、大麻が幻覚、妄想および認知機能不全を特徴とする統合失調症と
結びついており、大麻は障害の発症リスクを約2倍増加させる。

大麻使用と統合失調症のリスクとの関係は、用量依存的であるように見える。
重度な大麻使用は、統合失調症発症のリスクを高める。

若年期に大麻を使用すると、統合失調症が発症する可能性があるという証拠もある。

統合失調症の1例を防ぐために、4700人の若者が大麻使用を断念する必要があると
推定されるので、大麻誘発性統合失調症の発生を減少させることは困難であると
主張されている。

しかし、大麻が統合失調症の原因となっていると言う議論は、最近の数十年間に
大麻使用が急激に増加しても統合失調症の発生率は増加しないとの見方もある。

しかし、他の研究では、統合失調症発症率の上昇を伴う特定の地域での
大麻使用増加が関連している。

重要なことに、大麻が統合失調症の原因となっている証拠の大部分は、
若年期ユーザーの研究からもたらされ、青年期は精神分裂症を発症する
最も高いリスク期間である。

成人期に大麻を使用する者は、大麻誘発性精神病の割合が低くなる可能性がある。

大麻を使用する人々の大多数は、精神病性障害を発症しないであろうし、発症する者は、
大麻誘発性精神病に遺伝的脆弱性を有する可能性がある。

NASEMの大麻に関する報告によれば、大麻は双極性障害患者において躁病の
症状を増大させるという適度な証拠を示している。

うつ病を発症するリスク(わずかながらリスク増加)。
ヘビーユーザーでは自殺の観念化、自殺未遂と遂行。
そして、社会不安障害の発達。

(訳者注へつづく)