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靖国神社の近くに白百合学園というミッション系の女子校がある。
立地の関係で、靖国神社の境内を通学路とする生徒も多いらしいが、意外なことに、靖国神社本殿に
向かって一礼して登下校する生徒がいるのだそうだ。キリスト教系の学園なのに、である。

ローマ法王ベネディクト16世の退位が日本でも話題となっているが、今日は先代の故ヨハネ・パウロ2世に
ついて書こうと思う。ヨハネ・パウロ2世と靖国神社には意外なエピソードがある。

白百合学園はキリスト教系のお嬢様学校である。そんな学園に、1981年、ヨハネ・パウロ2世が訪れた。
その時、ある生徒がローマ法王に対してこう質問したそうである。

「通学路に靖国神社があるのですが、どうすればいいですか?」

漠然とした質問であるが、戦後日本が持つ、軍国主義時代への解釈の曖昧さがよく滲み出た文言である。
この質問に、ヨハネ・パウロ2世はこう応えた。

「頭を垂れて通りなさい」

それ以降、白百合学園の生徒は、靖国神社に向かって頭を下げるようになったということである。
ちょっと出来過ぎた話でもあるが、実際に一礼をしている生徒がいるのも事実なのである。

また、ヨハネ・パウロ2世は、A級戦犯・BC級戦犯へのミサをサン・ピエトロ大聖堂で執り行うこともしている。

これらのエピソードは、決して第二次大戦と当時の日本をローマ法王が肯定しているわけではないと思う。
それは当然で、戦争を絶対に繰り返してはならないということ、しいては人の命を脅かすあらゆるものが無くなるように
というのがローマ法王の祈りだからである。ヨハネ・パウロ2世は広島と長崎にも来て、核廃絶を訴えもした。