釧路沖で今月上旬まで行われた調査捕鯨で、調査団はイワシクジラが去年より6倍以上発見されるなど海の環境に変化が見られるとして、さらに研究を進めることにしています。
釧路沖での調査捕鯨は日本鯨類研究所などで作る調査団が今月4日までの30日間行い、ミンククジラ29頭を捕獲しました。

クジラが何を食べていたか調べたところ、27頭がマイワシを食べていた一方、以前は主な餌だったカタクチイワシはまったく食べておらず餌の変化が確認されたということです。
また、目視による調査ではイワシクジラが去年の6倍以上発見された一方、ザトウクジラは去年の1割以下しか確認されないなど、海の環境に変化が見られるとしています。

調査捕鯨をめぐっては今月、国際条約の会議で、イワシクジラを対象とした日本の調査が「商業目的」にあたり条約に違反しているとして是正勧告が出され、水産庁は調査の見直しを検討する考えを示しています。
調査団長を務める日本鯨類研究所の磯田辰也主任研究員は「海や餌の環境が例年と異なっているので、今後の研究で背景を明らかにしていきたい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20181013/0004816.html