・トランプ大統領はサウジ関与なら「厳罰」辞さずと表明
・サウジへの武器売却取りやめは「ばかげている」−トランプ氏

サウジアラビアは14日、反体制派ジャーナリスト失踪に絡んで懲罰的措置を受けた場合は、世界経済に対する自国の影響力を行使して報復すると示唆した。トランプ米大統領がこの問題に関してサウジを強くけん制したことに反発した。

サウジ外務省は「わが国に対する措置には、それ以上に強い措置をもって対抗することを強調したい」との声明を発表。「サウジ経済には世界経済に影響を及ぼすだけの重大な役割がある」と主張した。

サウジの著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が2日にイスタンブールのサウジ領事館に入って以来、消息を絶っていることについて、トランプ大統領はこの問題にサウジ当局が関係している場合は「厳罰」を辞さないと表明した。CBSの番組「60ミニッツ」でのインタビュー抜粋によれば、トランプ氏は「非常に強力に調査している」とし、サウジが関与していることが分かれば「われわれは大変憤慨するだろう」と述べた。同番組は14日夜に放送される。

サウジ株式相場は14日、対米関係悪化の可能性への懸念から一時7%安と、2014年以来の大幅下落となった。終値は3.5%安だった。

トランプ氏は13日、トルコでの拘束を解かれて帰国した米国人牧師アンドルー・ブランソン氏とホワイトハウスで面会した際にも記者団に対し、米国は「極めて強力で力強い措置」を講じると発言。その上で、この問題を受けてサウジへの大規模な武器売却計画を取りやめるのは「ばかげている」と述べた。米国がこの取引から手を引いたら中国やロシアが契約を奪う構えを見せるとの認識を示した。

原題:Saudis Threaten to Retaliate Against Punitive Action Over Critic(抜粋)

2018年10月15日 1:23 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-14/PGLGDZ6TTDS001