【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は16日、米連邦準備理事会(FRB)について「私の最大の脅威だ」と述べ、利上げ路線を再びけん制した。トランプ氏は11月の中間選挙を前に好調な経済を国民にアピールする一方、金融引き締めがドル高や株式市場の乱高下の要因になっていると主張しFRBへの批判を繰り返している。

米テレビ番組のインタビューで「利上げが早すぎるので(パウエルFRB議長がやっていることを)よく思っていない」と述べた。インフレ率は「非常に低い」として利上げを急ぐ必要がないとの持論を展開した。

FRBの金融政策への露骨な口先介入は中銀の独立性を脅かしているようにみえる。だが「(FRBは)独立している。(パウエル氏に直接)話をしない」と強調した。

トランプ氏は9〜11日にも米株式市場の急落などを受けて「FRBは常軌を逸した」といった批判を展開した。金融市場の不安定な動きについてFRBに矛先を向けようとする姿勢が鮮明だ。

2018/10/17 7:22
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36577820X11C18A0000000/