警視庁小岩署は16日、東京都江戸川区の70歳代の女性が親族を装う男らから「ブドウを送る」との電話を受けた後、現金500万円をだまし取られたと発表した。「果物を送る」とする電話は、今年になって首都圏で相次ぐオレオレ詐欺の手口で、同署が注意を呼びかけている。

 小岩署幹部によると、女性宅に11日、おいを装う男から「ブドウがたくさんあるから送るね」と電話があった。翌12日、おいの息子を装う男の声で「ブドウはいつ送ればいい?」と電話があり、その後「会社のお金に手をつけてしまった」と言われ、金を無心された。

 その後、おいの息子の同僚を装う男が女性宅を訪れ、現金500万円を受け取った。女性がおいに電話して詐欺に気づいたという。

 小岩署管内では4月以降、親族などを装った「フルーツを送る」との不審な電話が7件確認された。都内でも同様の電話が多数かけられており、捜査幹部は「果物で高齢者の警戒心を解いた後、住所を聞き出したり、金の無心をしたりするケースが多い」と指摘している。

2018年10月17日 10時26分
YOMIURI ONLINE
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