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アフガン駐留米軍トップ、タリバン襲撃を回避
2018年10月19日 3:14

【ニューデリー=黒沼勇史】アフガニスタン駐留米軍のスコット・ミラー司令官が18日、アフガン南部カンダハルで武装勢力の襲撃を受けた。現地報道によると、ミラー氏は無事、襲撃を回避したが、同州警察トップが犠牲になり、少なくとも米国人2人が負傷したもよう。反政府武装勢力タリバンが同日、犯行を認める声明を出した。

襲撃はカンダハル州の知事宅で開いた会合からミラー氏らが退席し、ヘリポートに向かう際に起きた。銃や手りゅう弾を用い、襲撃犯のうち少なくとも1人は州知事のボディーガードだったとの情報がある。タリバンは犯行声明でミラー氏が「最大の標的だった」と明らかにした。

米国防総省は同日、こうした襲撃により「米国の南アジア戦略が変わることはない」とする非難声明を出した。

アフガンでは20日に下院選が控え、治安悪化に拍車がかかっている。13日には北部タハル州の選挙集会が爆弾テロに狙われ、20人以上が死亡。17日にも東部パルワン州で自爆テロがあり、市民2人が死亡し、外国兵3人らも負傷した。タリバンは選挙を「外国軍が占領を長期化するための謀略」と主張し、テロなどを用いて徹底的に阻止する構えを示している。