月例経済報告 関空被害などで輸出の判断を下方修正

2018年10月23日 17時02分
NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181023/k10011682511000.html

政府は今月の月例経済報告で、台風21号で被害を受けた関西空港からの輸出額が大きく減ったことなどから、輸出についての判断を下向きに修正しました。ただ、景気全体については「緩やかに回復している」として判断を据え置きました。
政府は23日、関係閣僚会議を開き、今月の月例経済報告をまとめました。

このうち輸出について、「持ち直しの動きに足踏みがみられる」としていた判断を、「おおむね横ばいとなっている」に下向きに修正しました。

これは台風21号で被害を受けた関西空港からの輸出額が去年の同じ月に比べ60%近く減少したことや、中国でスマートフォン生産が一段落したことなどを背景に、アジア向けの電子部品や半導体製造装置の輸出が弱含んでいるためです。

ただ、個人消費や企業の設備投資は持ち直しや増加が続いていて、景気全体については「緩やかに回復している」というこれまでの判断を維持しました。

また、23日の会議では、震度7の揺れを観測する地震が発生した北海道で、外国人観光客やホテルの宿泊客が減少し、景況感が大幅に悪化していることも報告されました。

このため先行きについては、相次ぐ自然災害が経済に与える影響などに留意する必要があると指摘しています。