はやぶさ2 演習で高精度な誘導に成功 来年の着陸に向け前進

2018年10月23日 20時17分
NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181023/k10011682881000.html

小惑星リュウグウへの着陸に向けた準備を続けている「はやぶさ2」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、今月実施した演習の結果、目標地点からほぼ半径10メートル以内に探査機を誘導できることを確認できたとして、岩の多いリュウグウへの着陸を慎重に行いたい、としています。

地球から約3億キロ離れた小惑星「リュウグウ」の上空に到着している「はやぶさ2」は当初、今月下旬にリュウグウへの着陸を予定していましたが、予想以上に地表が岩に覆われていたため、着陸を来年1月以降に延期して、地表の調査と着陸地点の検討を進めてきました。

こうした中、JAXAは、今月16日にかけて行った演習で、「はやぶさ2」をリュウグウの上空約20メートルまで降下させた結果、狙った目標地点からほぼ半径10メートル以内という想定より高い精度で誘導できたことを明らかにしました。

岩石に覆われているリュウグウですが、半径10メートル程度の平らな場所があることはわかっていて、この中心を目指して着陸を試みることになります。

「はやぶさ2」は、24日から改めて高度を下げて、高度20メートルほどからターゲットマーカーと呼ばれる着陸の際の的をリュウグウに落とし、これを目標に、年明けの着陸にのぞむことになります。

JAXAの吉川真ミッションマネージャは「当初想定していたより精度よく誘導できたが、リュウグウ表面の平らな場所はせまく、決して楽観視はしていない。いかに着陸の精度をあげていくか、慎重に検討を進めていきたい」と話していました。