開発競争が激しくなっている自動運転の技術をめぐり、名古屋大学などの研究グループは、人間の音声やしぐさなどで車を操作できる「対話型」の制御システムを世界で初めて開発しました。

このシステムは、名古屋大学と大手変速機メーカーなどが6年前から研究開発を進めていたもので、25日、名古屋大学で報道関係者に公開されました。

開発競争が激しくなっている自動運転の技術をめぐっては、これまで、人間が音声やしぐさなどで出した指示を車の動きにスムーズに連動させることが課題になっていました。

新しく開発されたシステムでは、人間が音声やしぐさ、それに視線などで出した「発進」「停止」「加速」「減速」などの指示を、それぞれのセンサーが車の制御システムに伝達します。

例えば、車に目的地を聞かれた場合、首を左右に振って“違う”と意思表示し、声で別の場所を伝えると、センサーが車を制御して、目的地まで運転して行ってくれるということです。

名古屋大学などによりますと、こうした「対話型」の制御システムの開発は世界で初めてだということです。

研究開発のチームリーダーを務める名古屋大学未来社会創造機構の武田一哉教授は「人間と車が自然に会話できるようになったという点が一番画期的だと思う。友だちみたいに自分のことを理解してくれる、そんな車を将来、実現させたい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20181025/0001539.html