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カショジ記者の殺害は「事前に計画されたもの」とサウジ検察=国営メディア
2018年10月25日

サウジアラビア政府に批判的だったジャマル・カショジ記者が在イスタンブールのサウジアラビア総領事館で殺害されたのは、偶発的な事故などではなく「あらかじめ計画された」殺人だったと、サウジ検察が見解を明らかにした。国営テレビのアル・エクバリアが25日、伝えた。

アル・エクバリアの報道によると、サウジ検察が記者殺害を「計画的」なものだと判断したのは、サウジアラビアとトルコ両国の合同タスクフォースが得た証拠が根拠だという。さらに報道によると、サウジ検察は合同捜査をもとに、複数の容疑者を取り調べている。

総領事館に入った今月2日を最後に消息を断ったカショジ記者について、サウジ政府は当初は無傷で館内を出たと主張していたものの、19日には「死亡」を認め、さらに21日には一部の政府関係者による「勝手な作戦」で死亡したと見解を示していた。
国営サウジ通信は25日、カショジ記者死亡を受けて政府が発足させた情報機関改革のための委員会の初会合が、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子を委員長に開かれたと伝えた。

殺害への関与が疑われているムハンマド皇太子は24日、「犯人は処罰する」と記者殺害について初めて言及した。しかし、複数報道によるとトルコ治安当局は、殺害工作が皇太子に特に近い側近が指揮したものだと判断している。

これに先立ち、トルコ紙サバハや米紙ワシントン・ポスト、ロイター通信などは24日、ジーナ・ハスペル米中央情報局(CIA)長官が、トルコ当局が入手した殺害状況の音声を聞いて確認したと伝えた。ハスペル長官は22日、イスタンブールを訪れた。
ハスペル長官は25日中にも、内容をドナルド・トランプ米大統領に報告する見通し。

カショジ記者が2日に失踪したとトルコ警察が発表して間もなく、トルコ・メディアは当局者の話として、記者殺害の音声記録を入手していると伝えていたが、入手方法などについては明らかにしていない。
カショジ記者の遺体は、まだ見つかっていない。
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