繊細な模様が施された首飾りの一部とみられる石器が、高原町の遺跡で見つかりました。

およそ8000年前の縄文時代早期に作られたものとみられ、町では高度な文化を持つ集団が住んでいた可能性があるとしています。

首飾りの一部とみられる石器は、去年12月、高原町の「井ノ原遺跡」で町の教育委員会が行っている発掘調査の中で見つかりました。

長さ12センチ、幅およそ2センチの長方形で、表面はなめらかに磨かれ、複数のバツ印が交差するような模様が彫られています。

上部には穴が開けられていたあとがあり、この穴にひもを通して首飾りとして使っていたとみられるということです。

石器が見つかった地層からは、およそ8000年前の縄文時代早期に作られたことが特定されている大量の土器が出土しています。

高原町の教育委員会は、この時代にこれほど大きく精巧な装飾品が作られていた例は全国的にも珍しく、呪術的な祭りを行う高度な文化を持つ集団が住んでいた可能性が考えられるとしています。

発掘した町の埋蔵文化財発掘調査員の面高哲郎さんは「これほど精巧な石器が出てきて非常に驚いている。当時の文化の痕跡を克明に残せるよう発掘に取り組みたい」と話しています。

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