>>1のつづき

電機メーカー退職後「セルフネグレクト」に

八王子市の50代男性は、キッチンの床に突っ伏した状態で最期を遂げていた。死因は脳血管疾患だった。

何らかの身体の異変を感じて、外部に助けを求めようとしたのだろう。キッチンの食器は割れて散らばり、玄関の土間を向いて亡くなっていた。

この男性のように玄関に頭を向けた状態で亡くなる例は少なくない。特殊清掃の業者によると、苦しみのあまり外に飛び出そうとして、玄関まで

の動線のどこかで亡くなっているケースが圧倒的に多いそうだ。

隣人の学生から「異臭がする」と管理会社に連絡があり、孤独死が発覚した。部屋の中はゴミで埋め尽くされており、警察が部屋に踏み込むと、

男性はとうの昔に息絶えていて、何十匹ものハエが頭上を飛び交っていた。

◆孤独死は高齢者だけの問題ではない

男性はバツイチの独身で大手電機メーカーの管理職だったが、糖尿病の治療を理由に定年の5年前に早期退職した。

その後は近所付き合いもなく、家に引きこもりぎみだった。退職金と貯金で暮らしていたが、冷蔵庫の中には何も入っていない。

押し入れにはカップラーメンとサプリメントが山積みになっており、偏った食生活を送っていたのは明らかだ。

孤独死の7割以上を占めるのが、こういったセルフネグレクト(自己放任)だ。生活や健康状態が悪化しているにもかかわらず、改善する意欲や

周囲を頼る気力がなくなってしまう状態のことを指す。

部屋をゴミ屋敷にしたり、必要な食事を取らなかったり、体調不良でも医療を拒んだりして、自身の健康状態を悪化させる。

「緩やかな自殺」との別称もあり、近年は大きな社会問題となっている。セルフネグレクトは誰にでも起こりうる。

ビジネスパーソンも仕事に追われ、忙しさのあまりに、気づけば家がゴミ屋敷化したり、食生活がなおざりになっていたりするケースが多い。

死はいつ訪れるか誰にもわからない。高齢化や核家族化が進む中で、高齢者の孤独死問題に注目が集まりがち。

だが、働き盛りのビジネスパーソンであっても、孤独死は決して無関係ではないのだ。

(全文)
https://toyokeizai.net/articles/-/245703

(前スレ)
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