クマに襲われ83歳男性大けが

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20181031/6040002478.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

31日午前、花巻市の杉林で近くに住む83歳の男性がクマに襲われ、
頭や胸などをひっかかれて大けがをしました。
冬眠を前にこの時期クマの活動が活発になることから、県は注意を呼びかけています。

31日午前9時ごろ、花巻市太田で新渕誠さん(83)が
自宅の裏側の杉林で木を伐採していたところ、突然、クマに襲われました。
警察によりますと、新渕さんは頭や胸などをひっかかれて大けがをしましたが、命に別状はないということです。
現場はJR花巻駅から西に5キロほどの川沿いにある杉林で、周辺には住宅や学校などが点在しています。

クマの捜索にあたった地元の猟友会の藤沼弘文さんは、
「男性は、1人でチェーンソーを使って木を切ろうとしたところ、いきなり背後から襲われたと聞いている。
顔などを何度も引っかかれていることから、親グマが子どもを守ろうとして襲ったのではないか」
と話していました。

藤沼さんによりますと、現場の周辺では頻繁にクマが目撃されていて、
9月も近所の人の目撃情報を受けてクマを捜索したということです。
地元の猟友会などはクマが見つかっていないことから、11月1日も
周辺の住宅や学校の近くでパトロールを行い、注意を呼びかけることにしています。

今回クマが出た杉林から500メートルほどのところには
県立花巻清風支援学校があり職員が警戒にあたりました。
この学校ではおととし、校舎の敷地内にクマの足跡がみつかったことを受け、
朝の登校時間中にクマよけの音楽を流したり、登下校の時間以外は
門の扉を閉鎖するなど対策をとっていました。
31日は、午前10時半ごろにクマが出たという情報を受け、自転車で通学している生徒の
保護者に車で迎えに来てもらうよう連絡したほか、クマが来ないよう音楽を大きな音で流して警戒しました。
また、下校時間には職員が生徒を近くのバス停まで誘導していました。

自転車で通学している高等部1年生の男子生徒の母親は
「クマが出やすい地域だが、きょうはけが人が出たときいてびっくりしました。
不安になりましたし、息子も怖いだろうと思って迎えに来ました」
と話していました。

岩手県によりますと今年度、県内で寄せられたツキノワグマの目撃情報は9月末までに2461件と、
過去10年で3番目に多くなっています。
また、山菜採りや散策中にクマに襲われてけがをしたのは八幡平市や遠野市など
9つの市町村で11人にのぼっています。

県は、ことし、北上山地の周辺でえさとなる木の実が比較的少ないことなどが背景にあるとみています。
クマは、12月ごろに冬眠に入るまでえさを探して活発に動き回るため、
この時期は、遭遇する可能性が高くなっているということで、県は、山に入る場合は
鈴や携帯ラジオ、クマよけのスプレーなどを身につけて対策をとるよう呼びかけています。

10/31 19:07