積極的に拡大

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狛犬ポジションを積極的に広げた鉄道会社もあります。Osaka Metroです。

2年前に登場した御堂筋線30000系は、狛犬ポジションの幅をそれまでより16センチも伸ばして50センチにしました。
大きなスーツケースやベビーカーを立てかけられるようにするためで、そのことを周知するための表示もしています。

「中途半端な幅の狛犬ポジションが乗客の乗降を妨げているという指摘が社内であり、だったら逆に広げてみようということになりました。
誰もが気持ちよく利用できる車内の環境作りに引き続き務めたい」(広報担当者)

狛犬ポジションがない
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一方、狛犬ポジションがなくなってしまったケースもあります。東急電鉄の田園都市線にことし3月から導入された「2020系」の車両では、
ひとり当たりの座席の幅を1センチずつ増やしたところ、狛犬ポジションがほとんどなくなりました。
ツイッターでは「新しい車両、狛犬ポジションがほとんどない」「減ってきてて困る」という意見もみられました。

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3年前の11月に導入されたJR山手線の車両「E235系」でも、同様に座席の幅を1センチずつ増やしたため、狛犬ポジションは以前よりも狭くなっています。

電車の中は6つのゾーンに分けられる!

この狛犬ポジションを含め、私たちがなんとなく意識していた満員電車の乗り方を、わかりやすく解説しているユニークな人がいます。
文部科学省の男性職員で、育児などについてブログを書いている「しんさん」で、狛犬ポジションを含め車内は6つのゾーンに分けられると分析しています。

最も危険なのは濁流ゾーン

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狛犬ポジションは、「比較的安全なエリアである程度スマホをいじったりできる」と解説。でも「足を前に出したり、スマホが通行の邪魔になっている人もいるので、
どこにいても周りの流れをみる意識は必要」とのことです。

その横はガーディアンゾーン。縦の手すりにつかまるポーズが衛士のようだとその名をつけたそうで、「狛犬の一歩内側で比較的安全だが、
人の流れに押され巻き込まれる可能性がある。隙を見て狛犬ゾーンに移ろう」と説明しています。

危険が伴うと指摘するのは、駅に着くたびに出入りする人の流れが生じる「流動ゾーン」で、「しんさん」はここで他人にアキレス腱を蹴られた経験があるそうです。

さらに「流動ゾーン」が合流するところは「濁流ゾーン」と命名。しんさん曰く「最も危険なエリア。駅に着くたびに押し合いへしあい大騒ぎとなる。
できるだけ流れに逆らわず、一度降車して降りる人を待とう。注意が必要だが、どう注意していいのかはよくわからない」のだそうです。