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好調ドイツで深刻化する「見えない」貧困 人々は語らず、政治家も目を背けるDec 25 2017
https://newsphere.jp/national/20171225-1/

◆ホームレス増加。低所得者向け住宅の減少が影響?
 ドイチェ・ヴェレ(DW)は、ドイツは国、地方、教会などによる緻密な社会福祉のネットワークがどの国よりも進んでおり、経済は好調、失業率も歴史的に低く、燃料や食料品の価格も他の欧州諸国よりも低いと述べる。
しかし、スラム街こそないが、貧困は存在するとしている。ドイツでは約86万人の人がホームレスとなっており、路上生活者は5万2000人、友達の家やシェルターを渡り歩く人々は、80万人以上だという。
◆生活困窮者も増加。フードバンクが頼り
 ホームレスとまでいかなくても、生活に困っている人々は増えている。CNNが取材した女性は、2011年から、ターフェルと呼ばれるドイツのフードバンクに通っている。
シングルマザーで2人の子供と暮らすこの女性は肉屋で働いており、低所得者への生活保護費も含め収入は1ヶ月1325ユーロ(約18万円)だが、毎月800ユーロ(約11万円)以上を家賃として払い、生活は厳しい。
◆貧困は話題になりにくい?政治の対応も遅れている
 政府の調査によれば、貧困の危機にある人は2014年には16%となり、1995年より4%増加した。失業率は非常に低いが、パートや低賃金、不安定な仕事に就く人々がより増えているため、経済成長の恩恵を受けられない人が増えているという。高齢者が最も打撃を被っており、貧困ライン以下で暮らす退職者は全体の15%だという(CNN)。
ホームレス・シェルターで働く職員は、多くの人がひどい状況のもと暮らしているが、「ドイツでは、貧困についてあまり話さない」と嘆いている(The Local)。