イルカの追い込み漁をしている和歌山県太地町で、太地港内に設置されたイルカ用のいけすのロープが切られ、イルカ7頭のうち5頭が逃げた。和歌山県警が13日に発表した。器物損壊の疑いで捜査している。

 県警によると、13日朝、漁に出かけようとした漁師がいけすの外をイルカが泳いでいるのを見つけ、午前9時ごろに通報した。被害に遭ったのは太地いさな組合が所有するいけす8基のうち1基(縦横各12メートル)。網と足場を結ぶロープが十数カ所で切られたりほどかれたりしていたという。

同組合が所属する町漁協によると、いけすのイルカは追い込み漁で捕獲したもので生体展示用。販売先の水族館が引き取るまでの間、泳がせていた。太地いさな組合の柚木栄造組合長は「正当に許可を受けた漁業を営んでいるだけなのに、このようなことをされて非常に腹立たしい」とコメントした。

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