盗まれた国産高級車を中東に不正輸出したとして、大阪府警などが関税法違反(無許可輸出)などの疑いで、東京都北区の自動車販売会社役員を務めるパキスタン人の男(55)と、東京都世田谷区、輸出入代行業の伊丹彰一容疑者(49)を逮捕、送検していたことが15日、分かった。2人は正規の輸出許可を受けた中古車の輸出手続きを税関で受けた後、窃盗グループが盗んだ高級車などに入れ替えていた。容疑を認めている。

 2人の送検容疑は、昨年8月、窃盗グループからトヨタの「ランドクルーザー」2台を買い取り、無許可で輸出したなどとしている。

 府警捜査3課によると、昨年9月以降、関西を中心に高級車「レクサス」などを盗んでいた窃盗グループを摘発。グループが盗難車をパキスタン人の男に売っていたことが判明し、不正輸出の疑いが浮上した。

 2人は格安の中古車を輸出するとして税関を通過し、コンテナが船に積まれるまで間に車を盗難車に入れ替えていたという。輸出先はパキスタンやアラブ首長国連邦(UAE)などだった。

 捜査3課は窃盗グループの実行犯ら10人を窃盗容疑などで逮捕。65台の高級車(約6億円相当)が盗まれたことを裏付けた。

2018.11.15 12:11
産経ニュース
https://www.sankei.com/west/news/181115/wst1811150025-n1.html